
メドニンから南へ車で約1時間、60kmでタタウィン、さらに南西へ約20kmのところに山肌を穿ってつくられたクサールの街Douiretがある。駐車場のレベルに1軒、石段を上がったところにもう1軒のホテルがある。チュニジアに来て1年4ヶ月、週末に少しずつ見て回った中では一番チュニジア情緒の感じられる宿だった。地中海リゾートは南仏の廉価版的だし、ローマ遺跡ならイタリアやフランスの方が見応えがあるし、現代都市への連続性もある。砂漠やメディナはモロッコやエジプトと似てそうだし、チュニジア独自のものはやっぱり南部のクサール群なんじゃないかと思う。

宿泊したホテル(上)から下のホテルを見る
Hotel Douirete:25D(約二千円)夕朝食付。中庭を挟んで向いに共同のトイレとシャワーがある。新しく綺麗だが、シャワー時に服を置く棚がなくフックのみで、洗面台にも石鹸置がなかったのが残念。


↑部屋は手前にベッド2つとL型ベンチ、奥の部屋にベッド2つがある。

右の部屋に宿泊。↑ 扉は枠の縦木が針金の輪に差し込まれてそのままヒンジになっていてるというシンプルなもの。マトマタの穴居の扉も同じしくみだった。戸板は繊維がはっきり見えるヤシの木。錠は付いているが鍵はくれなかった。↓



掘りやすい地層があるようで、等高線のように山の同一レベルにクサールの廃墟が続いている。↑
ホテルから駐車場へ下りる石段。貯水タンクから給水のホースが見える。駐車場にはバイクとバギーが並んでいる。そういうツアーがあるのだと思う。↓

ドゥイレットの環境と自然保護協会があり、改修中の廃墟もあったので、観光資源としてまだまだ発展の余地がありそうだ。地形と建築両方味わえるサイトだ。あいにくの雨で山の頂上まで行けなかったのが少し心残り。
クサール・ウレド・デバブにつづく
